地域活性化のヒントは、根っからの地元民には分かりにくい

(昨日の続き)

地域活性化のヒントは、地域に住み続けていられてる人がいくら考えても、分からないもの。
むしろ、その地域を離れざるを得なかった人や、Iターンでその地域に来たいと思っている人がそういったヒントを持っているものです。

出て行く理由としては地域に高校・大学がない、仕事が無い、地域の閉塞された人間関係がいやだ、などの理由があるはずです。
逆にIターンで来た人には、都会の汚れた空気や満員電車がいやだ、農業や漁業がしたい、など、いろんな理由があるはずです。

だからといって、働くところを作りたいからと、大学や大企業や工場を誘致しようというのは、今の世の中、魅力ある祭りを作り出す以上に難しいことです。
こうしたものを誘致するのはお金がすごくかかるし、民間企業なら少しでも有利な条件があればすぐに撤退するリスクがあります。

ではどうするか。

いろんな対策があると思いますが、そのうちの2つくらいをヒントにあげてみます。

ひとつは、高校がなければ誘致する。
沖縄の離島では、高校がないために中学を卒業したらそのまま島を離れるというところもあると聞きます。これは地域振興からしたら実にもったいない話です。そこまで極端ではなくても、地域に高校がなくて、電車で遠くの高校まで通う必要のある地域はいくらでもあるはず。

分校でもいいから高校が近くにあれば、祭りの伝統は守られるでしょうし、あわよくば都会から山村留学してくれる人が出てくるかもしれません。
大学とは違い、高校だとクルマ通学しないので、電車やバスなど公共交通を維持する理由ができますし、地元で消費もするでしょう。

ほかにもいろんな対策があると思いますが、祭りに関して言えば、

「準備からかかわる人を公募する」

という手があります。

観光振興には、飛び入りや1日限りでもいいから参加する人をぼしゅうすればいいけど、将来の定住者募集のためなら、「祭りの準備から(もしくは踊りの練習から)関わる人」を募集するのがいいかと思います。

準備から始めるとなると、親戚がいなければ、短期間でもお試し定住体験などをせざるをえないですからねえ。

伝え聞く話によると、奥三河の花祭りで、一部そういった公募をやっている集落があるそうです。
(写真の集落かどうかは分かりません)

こう考えていくと、農家民泊+農業体験+祭り体験など、いろんなアイデアが考えられるかと思います。

忘れてはならないポイントは、「やっている地元住民が楽しんで行えるか」が重要かと思います。もし金銭的にも労力的にも精神的にも、自己犠牲でやっていたら、長続きしないし疲弊することになりかねませんので要注意です。

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