年中「祭りのことしか考えてない」お祭り野郎、山本哲也でございます。
今回、八代妙見祭を見に、八代まで行って来ました。
今回、初めての九州新幹線に乗るのが、祭りに次ぐ2番目の楽しみ(笑)。
私にとっては早朝と言ってもよい、新大阪発7時15分発の「さくら545号」で一路新八代へ。
どうでもいい知識だが、「乗車券」じゃなくて「区間変更券」になってるのは、鶴橋で120円のきっぷを買って、新大阪の窓口で八代まで「乗り越し精算」したような形になっているからです。
みどりの窓口がない駅・みどりの券売機しか置いてない駅・急いでるときなどに在来線の駅へと入場する際、よくこの手を使います。
スイカなどのICカードで入らないのがコツです。理由はまたの機会に記事にします。
九州新幹線の普通車指定席は、グリーン車並の、2×2列シートという「乗り得車両」。だから、満席になりやすい。この日も、当日には満席でした。
乗り得すぎて、岡山や広島までの区間利用者も多いので、九州直通の予定がある場合は早めに指定をとっておいたほうがいいです。
あさが来た!
朝ドラでも、Eテレ0655でもないですが・・・
かつてブルートレイン時代の「さくら」は、本当に朝に厚狭(あさ)を通過したとかしないとか。
そうこうしてるうちに新八代に到着。
熊本で在来線に乗り換えてもよかったのだが(そのほうが安い)、新幹線の新八代駅でどうしても見ておきたかったものがあるのです。それは・・・
幻の13番線!
12番線の、同じホーム向かい側(写真では右側)にあります。
鉄道に詳しいお友達に教えてもらったのですが、かつてこのホーム13番線には、在来線と新幹線との相互乗り入れができる「FGT(フリーゲージトレイン)」の実験線があったそうです。
※それ以前、新幹線が鹿児島中央~新八代までの部分開業時代、(当時は11番線から)博多方面の在来線特急「リレーつばめ」が出ていて、同じホーム内で乗換ができたそうです。
このような感じで。
ホームの鹿児島中央側。
FGT実験線の側は柵で閉じられている。
FGT特有の?、謎の大きなステップ。
そういえば山形新幹線に乗ったときにも、こんな大きなステップがあったような記憶が。
博多方面の写真。
写真の右側に見えるカーブの単線が、狭軌と標準軌とで台車のレール幅を変える「軌間変換装置」を経て、鹿児島本線(在来線)へと続く渡り線。左側の複線が、博多・大阪方面へと向かう新幹線の本線。
場所はここ。
鹿児島本線から新幹線へと流れている、謎の渡り線がありますね。
写真に撮り損ねましたが、「軌間変換装置」や「在来線 新幹線」と書かれた白いポストなどFGTならではの光景も、新八代到着の直前に見ることができました。
気になる方は、A席の指定を取ってよーく注意して見てみてください。
結局、長崎新幹線ではコストや耐久性の問題などが理由でFGTは採用されず、武雄温泉で乗換を強いられるリレー方式になりそうな感じです。
ヘタをすると本州から長崎へ行くのに、新鳥栖と武雄温泉とで2回乗換を強いられることになりかねないので、何とかしてほしいもの。そうなれば近距離(小倉や博多など)だと高速バス、遠距離(大阪や東京など)だとLCCに、価格も利便性も負けてしまいます。
FGTの夢の跡を撮ったあとは、在来線に乗り換えて一駅、八代へ。
八代駅まで来て、やっとお祭りらしくなってきた。
※このブログは、鉄分補給ブログではございません。
国鉄式の懐かしい駅名板。
ここ八代が起点の、肥薩線を大きくアピール。
ユネスコ世界遺産入りを駅でも盛んにアピール。
もし来年以降、八代妙見祭へ行くなら、肥薩線にも乗っておきたいですね。
歴史ある駅舎と猫で有名な、嘉例川駅もぜひ見たい。
22日は何をするか詳しい資料がなく、ほぼノープランで降り立ったので、駅前観光案内所で親切な観光ガイドさんにいろいろ聞き、夜の祭りまでぶらぶら市内を散策することに。
お昼は地元商店街で弱肉強食、ではなく焼肉定食。
もう焼いた状態で持ってくるメニューで、何とワンコイン(税込500円)!
撒き餌といってもいい値段だ。
食事後は、八代市美術館の「大笠鉾展」を見たあと、
八代に来て祭・九州新幹線に次いで3番目に楽しみにしていた場所、松浜軒(しょうひんけん)へ。
もともと八代城主の松井直之公が母崇芳院尼のために建てたお茶屋で、今も松井家当主がここに住んでいるとか。
内部にある祭りの巻物などの展示物は撮影禁止だが、お屋敷は撮影が出来た。
庭園には何と、稲荷大明神も。
で、なぜここに行きたいと思ったかというと、かつて戦後の一時期、旅館として営業してたことがあり、そこに『阿房列車』シリーズで有名な内田百閒が合計9回も宿泊していたという、たいそうお気に入りの宿だったとか。
いわば、「文学ゆかりの地」。
そのことを受付の女性に聞いてみたら、阿房列車関連の資料をいただけた。
普段お屋敷の中は公開されていないが、年に2回ほど、茶会のためにお屋敷の中に入れる機会があるとか。
これがその『阿房列車』シリーズ。文庫で3部作になっている。
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阿房列車シリーズに興味が湧いてきたら、こちらも併せて読みたいところ。
阿房列車の時代の鉄道がどんなものかが分かる一級品の資料。
ちょっと長くなったので、祭りのことは明日分の記事へと続く。
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で、祭りのブログなのに祭りのことがほとんど出てこない記事になっているのは、かさこ塾塾長のかさこ氏が彼のブログで「くだらない記事コンテスト」なるものを開催しているからです。
かさこ塾で習ったブログ術の逆を行く、本来なら禁じ手ともいえる「くだらない記事」になる技を、この記事では多用しています。塾生の方は、第2回講義の「ルーシーダットンに救われました!!」の部分を復習してみてください。
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