- 2017-7-23
- 着物・浴衣
まず前提として、興行主(松竹)も劇場管理者(歌舞伎座等)もドレスコードとして明示的に浴衣NGとは言ってません。
かつては下駄がNGで、入口でスリッパに履き替えを求められた、ということもあったようですが、現在では歌舞伎座も含め、そういう劇場はほぼなくなりました。
ドレスコードのある式典・パーティーやクルーズ船・クルーズトレインのディナーみたいに、浴衣だからといって入場を断られることはありません。
ただ、表題の「浴衣で歌舞伎座はダメなのか?」という質問、ヤフー知恵袋や教えてグーや発言小町など質問サイトでの、夏の定番ネタでもあります。それだけ気になる人が多いという証拠です。当ブログで「浴衣を着る機会」が夏の人気記事になっているように、浴衣で歌舞伎見物ってどうなの?と気になる人は多いでしょう。
着付け教室などで「浴衣は元々湯上がり着であり下着だから歌舞伎座のような正式な場に云々」と勉強した人による、あらあの人浴衣だわよとヒソヒソ声によって不愉快な思いをされるのがどうしても心配な方は、内部事情がよく分かってからにしたほうがいいかもしれません。おひとりさまならともかく、同行者がいる場合は、その方たちに聞いてみることをおすすめします。
あと、役者の女将さんから招待を受けたとか、接待とか、そういう儀礼を求められる場面でも、事前に要確認でしょう(というかそういう場面だったら浴衣は普通着ない)。
だからといって、盛夏用の薄物の振袖・訪問着なんて持っている人、私のFacebook友人でも10人いるかどうかのレアアイテム。
浴衣しか持ってない、浴衣しか着付けができないけど、どうしても浴衣着て歌舞伎座に行きたいという人も多いかと思います。
もしそうなのであれば、
● 寝間着のような生地・柄の浴衣はさすがに控える
寝間着や舞台稽古用の浴衣は別として、最近のお出かけ用浴衣は「木綿の単衣着物」と見分けのつかない色柄のものも多くなりました。花火大会やお祭りに行く浴衣だと、これを満たしている可能性も高いです。
● 8月公演ならたぶん大丈夫!?
● それでも一階席では控える。二階・三階・幕見はたぶん大丈夫
● それでも気になるなら、半襟・足袋をつけ、お太鼓(男性なら角帯)を締めて行く
● 「浴衣大歓迎」と明示的にドレスコードが謳われている公演に出かける
あと、ドレスコードとは直接関係ないかもしれませんが、歌舞伎座などでは、夏の間は冷房がすごく効いてるかもしれません。
浴衣に素足で下駄だと、寒い・冷えるということには気を付けたほうがよさそうです。
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