観光や定住の集客に繋がるかもという目論見でイベントをつぎつぎやるものの、肝心の本業の収益や住民数増加に繋がらないなど、「まだイベントで消耗してるの」状態になっているそうな。
※「祭り」は神事か法事なので、祈りか感謝か団結かが目的になります。
東洋経済オンラインで、こんな話も。
毎週のように花火大会やってる温泉地があるけど、あれも裏側では疲弊してるんだなあという記事。
地方は儲からない「イベント地獄」で疲弊する
現場がボロボロになる3つの「危険な罠」とは
人は来るけど商売は必ずしも伸びないのに、精神安定剤のようににぎわいを求めて、さらなるイベントを仕掛けていきます。
たとえば、温泉街などでは「花火大会をやれば満室になる」ということで宿泊施設が加盟する組合主催の花火大会を年に1度から四半期に1度、毎月、隔週末と増やしていったら組合が潰れかけた、なんて笑えない話も耳にします。
イベントを企画するとなると、通常業務とは違うイレギュラーなことが多数発生するので、イベントを本業の片手間になってるとどうしても消耗が激しくなる。
普通に温泉地商売やってたらしなくてもよかった、警備対応とか、雑踏対応とか、トイレや清掃の対応とか、交通規制や違法駐車の対応とか・・・
かといって、本来の本業を放り出してイベント企画を本業にすると、余計にイレギュラーに振り回され頭が混乱することになる。
私がお祭り好きなのにイベントプロデュース業をやらないのは、ここに理由がある。
(これは性格的な問題が大きいので、イレギュラーに強い人は挑戦してみるといいだろう)
イベントするなら、お土産店の集客目的か、宿泊者増加目的か、定住者増加か、税収増加か、いずれにしても何のためにするか目的をきめ、効果測定をし、思った効果が出なければ、やり方を変えるか辞めるか、判断すべき。
目的によっては、イベント以外の手法を使う方がよい結果が出ることも多い。
少し前、農村地方で休耕田を生かした泥んこバレーイベントが流行ったことがあったが、いくつかは廃止されてきている。一度は行きたかった「でろ祭」、2015年頃からなくなってしまいました。なんでも主催している地元の旅館組合の人が忙しくなりすぎて疲弊したらしい。
こうしたイベントが減るのは、イベント自体がお金にならないのと(休耕田を使ってるのは、減反補助金めあてか?)、本業が忙しくなってイベント運営にマンパワーがさけなくなったことが原因。
あと、この手のイベント、都会から来て貰わないと意味がないのに、車でしか行けない交通の不便なところで、早朝から始まり、しかも付近に宿がないときている。
近隣住民さえきてくれたらそれでいいのか!?
テレビで有名になった「島原のレンコン掘り大会」は、この交通・宿の問題を地理的に全てクリアしてたので、全国から参加者が相次いで成功している。会場が島原駅前すぐで、交通もホテルも食べるところも充実している。全国ネットの番組では紹介されなくなってきたが、末永く続いて欲しいと思います。
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