一般的に人手不足が原因だと言われている、地方や村の祭りが衰退した原因。
先日、地元のだんじり祭りに参加させていただいて、意外なところに原因のひとつがあったことに気が付かされました。
だんじりがお囃子を鳴らしながら町を練り歩くとき、会計係は会社・店舗・住宅などを回って「寄付」を募ります。
昔から、祭りに比較的高額な寄付をしてくれるといえば、だいたいは個人経営の酒屋・米屋・居酒屋・寿司屋などと相場が決まっています。
それらが廃業して格安酒販店・スーパー・コンビニ・全国チェーンの居酒屋・回転寿司になると、地場の祭りへの寄付がほとんどもらえなくなるのです。
チェーン店の店長はたいてい本社から雇われた社員か、ヘタをするとアルバイトだったりするので、自分の裁量で祭りに寄付できなくなるわけです。まれに、店長が自腹を切って寄付してくれることはありますが。
また、大きなお屋敷が減って跡地にワンルームマンションがたつと、そこの住民が多額の寄付をしてくれるのぞみは薄くなるでしょう。
こういった個人商店は、寄付をくれる分、我々祭りにかかわる者たちも、何かあったらできるだけ積極的にそういったお店を利用しようとするわけです。お互い、持ちつ持たれつです。
個人商店って意外と大事なんだなと改めて気が付かされました。
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写真は、だんじりの難所を通過する場面。
ここは、(やりまわしの難所として知られる岸和田旧市街堺町のS字カーブなどとは違い)ただ通過するだけでもギリギリの幅で、何度もだんじりを押したり引いたり右寄せ左寄せさせながら、ゆっくりと注意深く進めていきます。
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