祭りの事故は、基本的に自己責任。

祭りの事故は、基本的に自己責任。
さすがに、沿道の家屋や商店・電柱やガードレール・参加者ではない一般通行人の事故に対して自己責任を求めるのはあまりに酷でしょうから、保険などで損害賠償を補填することになるでしょう。いわゆる「だんじり保険」はそのためにあると言われてます。

先日、御柱祭の痛ましい死亡事故に対し、なんと諏訪大社の宮司を告訴したとか。

今年5月、氏子の男性(41)が転落死したのは、適切な安全措置を施さなかったためなどとして、弁護士2人が北島和孝宮司に対する業務上過失致死容疑での告発状を長野県警諏訪署に提出した。6年ごとに開かれる御柱祭では毎回のように死傷者が出ており、告発は祭りの安全対策に疑問を投げかけるものだ。

 告発したのは、茨城県つくば市の坂本博之弁護士と、東京都北区の箱山由実子弁護士。告発は13日付。告発状などによると、5月5日の大木を垂直に立てる「建て御柱」で、高さ15メートルの木の上部から氏子の男性が転落し死亡した。祭りでは1968年以降、74、80、86、92、2010年に死亡事故が起きている。危険性が高く迫力のある祭りの様子が話題となり、集客や収益にはつながるが、生命を軽視し犠牲にすることが許されるものではない--などとしている。諏訪大社総務課は「一切答えられない」としている。

ヤフーニュースより。太字は筆者による追加。

不可解なのは、地元の弁護士が遺族の依頼を受けて告発状を出すというのならまだ分かるけど何で、つくばや東京の弁護士が告発状を出すの?というもの。
伝統文化破壊の陰謀すら感じずにはいられない。

この弁護士たち、そもそも集客や収益のために祭りをやっていると考えているところが最大の勘違いだとも言える。観光目的のイベントならともかく、こういった伝統の祭りは別に集客や収益のためにやっているわけではない。地元の祈りのためにやっているわけであって、観光客に見せるためにやってるわけではない。観客が来なくても自分たちの祭りを粛々とやるだけなのだ。
観覧席料や「御柱祭」のロゴ使用料は、収益目的というより、莫大な祭りの運営費をまかなうためだ(たぶんグッズ使用料くらいでは焼け石に水でしょうけど)。
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こういう告発があると、仮に受理されなくても、次回以降の御柱では参加資格が厳しく問われたり、参加者全員の書面での「同意書」が必要になるなど、祭り運営に大いなる萎縮が生じることは想像にかたくないでしょう。

【追記】
今回告発した弁護士は、諏訪大社で正月におこなわれている蛙狩神事に反対している動物愛護団体。目的は蛙狩神事の取り止めであって、御柱での事故はその目的のために揺さぶりをかける手段にすぎないでしょう。
御柱祭の安全責任を本気で問うなら、祭りの奉賛会およびその代表を告発すべきところ、諏訪大社の宮司個人だけを訴えているところも不可解に輪をかけるものといえます。
このような動物愛護団体の圧力に負けず、次回の御柱も安全面に充分気を付けたうえでいつも通りに行ってほしいと思います。
参考までに、こんな記事もあります。
諏訪大社御柱祭での死亡事故を告発してきたのはあの団体…?(Naverまとめ)」

※写真はイメージであり、今回事故が起こった柱とは関係ありません。

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